【必要なもの】住民税がいくらになるかをご自身で確かめる前に、次の4点をお手元にご用意ください。

  • 前年分の源泉徴収票、または確定申告書の控え
  • 1月1日時点でお住まいだった市区町村の名称
  • 扶養親族の人数と、その方の生年月日が分かるもの
  • 1年間に支払った社会保険料の金額が分かる書類

この4点がそろいますと、住民税の目安額も、非課税ラインに当てはまるかどうかも、おおよその見当がついてまいります。ここでは、令和8年度から変わった非課税ラインの内容、影響を受ける方の条件、そして納め方と申告の手続きの順にご案内いたします。

住民税の仕組みと改正の内容を確認する

【対象】住民税は、原則として毎年1月1日時点で住所のある自治体が、前年中の所得を基に課税する地方税です。税額は、所得に応じて計算する所得割と、一定額をご負担いただく均等割の二つで構成されます。前年の所得が基準となりますので、その年に入って収入が大きく減っている場合であっても、前年分の所得に応じた税額となります。

所得割の標準税率は、市町村民税6%と道府県民税4%を合わせた10%です。均等割の標準税率は市町村民税3,000円と道府県民税1,000円の計4,000円で、令和6年度からは森林環境税1,000円が均等割と併せて徴収されますので、定額部分は合計5,000円が目安となります。税率や均等割の額は、東京都主税局の個人住民税の案内でも確かめていただけます。

令和8年度、つまり令和7年(2025年)中の所得に対する住民税では、単身で給与収入のみの方の非課税ラインは、給与収入110万円以下、所得45万円以下が目安となります。この110万円と45万円の差である65万円が、令和8年度における給与所得控除の最低保障額に相当します。

さらに、令和9年度、つまり2026年中の所得に対する住民税では、単身で給与収入のみの方の所得割の非課税ラインが119万円以下となる見込みです。ただし、119万円以下であっても、お住まいの市区町村によっては均等割が課税される場合があります。住民税の全体が非課税になるかどうかは、住所地の自治体の案内でご確認ください。

改正の影響を受ける方を見分ける

給与所得控除の最低保障額の水準によって、非課税となる給与収入の目安も変わってまいります。そのため、影響が分かりやすいのは、給与収入が110万円前後の水準で働いていらっしゃる方や、扶養の範囲を意識して勤務時間を調整していらっしゃる方です。

一方で、年度によって基準となる所得の年が異なる点にもご注意ください。令和8年度は令和7年中の所得、令和9年度は2026年中の所得が基になります。同じ「110万円」「119万円」という数字でも、どの年の収入に当てはめる目安なのかで結論が変わってまいります。

また、ご自身だけでなく同じ世帯の方の税額が関係する場面もございます。世帯単位で判定される制度をお調べの場合は、世帯全員分の課税状況をそろえてご覧いただく必要がございます。

年収別に住民税の目安額を試算する

窓口でもよくご質問いただくのですが、「年収がいくらなら住民税はいくら」と一言で申し上げられる全国共通の早見表は、残念ながらございません。

住民税の目安額は、まず給与収入から給与所得控除を差し引いて給与所得を求め、そこから社会保険料控除、基礎控除、扶養控除などを差し引いて課税所得金額を算出します。その課税所得金額に税率をかけ、調整控除などを反映して所得割が決まる流れです。同じ年収であっても、扶養親族の人数、社会保険料の額、生命保険料控除や医療費控除の有無によって、税額は変わってまいります。

そこで、課税所得金額が分かった段階での所得割の目安を、標準税率10%で並べてみます。均等割と森林環境税の5,000円を加えた金額も併記いたします。

課税所得金額別の住民税の目安(標準税率による概算)
課税所得金額 所得割の目安 均等割等を加えた目安
50万円 50,000 55,000
100万円 100,000 105,000
200万円 200,000 205,000
300万円 300,000 305,000

この表は、調整控除などを反映する前の概算です。課税所得金額は年収そのものではなく、各種の控除を差し引いた後の金額ですので、年収からいくつもの控除を引いた結果として見ていただく必要がございます。年収別の金額をご覧になるときは、単身か夫婦か、お子さまが何人いらっしゃるか、給与以外の所得があるかといった前提と併せてご確認ください。

世帯構成別に非課税ラインを判定する

【対象】扶養親族等がいらっしゃる場合、令和8年度の均等割と森林環境税の非課税判定は、合計所得金額が次の算式以下かどうかが基本になります。

令和8年度に均等割が非課税となる給与収入の目安 令和8年度に均等割が非課税となる給与収入の目安 単位:万円 0 100 200 300 単身 扶養親族等1人 扶養親族等2人 110 166 201

令和8年度に均等割が非課税となる給与収入の目安(単位:万円)
項目 給与収入の目安
単身 110
扶養親族等1人 166
扶養親族等2人 201
出典:令和8年度(令和7年中)の給与収入がいくらまでなら個人市民税・県民税・森林環境税が非課税になりますか/市民税・府民税・森林環境税が課税されない方

35万円 ×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の人数)+ 10万円 + 21万円

先ほど確認した給与所得控除65万円をこの算式に当てはめますと、給与収入のみで扶養親族等が1人いらっしゃる方は約166万円、2人いらっしゃる方は約201万円が、均等割が非課税となる年収の目安となります。単身で給与収入のみの方は、先ほどの110万円以下が目安です。

ただし、所得の種類、年齢、障害者やひとり親などのご事情、自治体の判定方法によって基準は変わりますので、全国一律の確定額ではございません。金額の当てはめ方は、松戸市の非課税の基準に関する案内のように、市区町村が公表している算式と照らし合わせていただくのが確かです。

住民税非課税世帯に当てはまるか確かめる

住民税非課税世帯とは、世帯員全員について、住民税の均等割と所得割の両方がかからない世帯を指します。ご本人の所得割が非課税であっても、同じ世帯に均等割を納めていらっしゃる方がいれば、非課税世帯には当てはまりません。

税務課の窓口に勤めていた頃、「所得割が0円と書かれていたので非課税世帯だと思っていた」というご相談を受けたことがございます。世帯単位の支援制度をお調べになるときは、所得割の欄だけでなく、均等割の欄と世帯全員分の課税状況を併せてご覧いただくと、行き違いが起きにくくなります。

住民税の納め方と申告の手続きを確認する

【期限】給与所得者の住民税は、原則として6月から翌年5月まで、毎月の給与から特別徴収されます。特別徴収の対象外となる方は、自治体から届く納税通知書による普通徴収となり、通常は年4回に分けて納めます。年額は同じでも、月ごとの負担の出方が異なりますので、納め方をご確認ください。

住民税の申告が必要な場合は、原則として1月1日時点の住所地の自治体へ、毎年3月15日までに個人住民税申告書を提出します。所得税の確定申告を提出した場合など、住民税の申告が不要となるケースがございます。詳しい取り扱いは東京都北区の住民税申告の案内をご覧ください。ご自身が所得税の申告の対象かどうかからお確かめになりたい場合は、確定申告が必要な方と期限をまとめた記事も併せてご利用いただけます。

窓口に勤めていた頃、期限を一日勘違いしてご案内し、後日お詫びに伺ったことがございました。期限の日付は、年度が替わるたびにお住まいの自治体のお知らせでお確かめいただくと安心です。

手続きを終えられた後に一つだけ確かめていただきたいのは、住民税が特別徴収と普通徴収のどちらになっているかです。6月以降の給与明細に住民税の欄があるか、あるいはご自宅に納税通知書が届いているかをご覧いただければ、納め方が分かります。どちらも見当たらない場合は、1月1日時点の住所地の自治体の税務担当窓口へお尋ねください。